研究課題/領域番号 |
18530767
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研究機関 | 東京福祉大学 |
研究代表者 |
若葉 陽子 東京福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (20014730)
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研究分担者 |
谷村 雅子 国立成育医療センター研究所, 成育社会医学研究部, 部長 (90014191)
近喰 ふじ子 東京家政大学, 文学部, 教授 (70153707)
宮尾 益知 国立成育医療センター研究所, こころの診療部・発達心理科, 医長 (70120061)
南 めぐみ 国立成育医療センター研究所, 成育社会医学研究部, 共同研究員 (50443130)
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キーワード | 吃音 / ストレス / 症状変動 / 生理的変化 / 重度化 / 軽快化 / 発話困難度 / 吃音の改善 |
研究概要 |
吃音者のストレス事態に対する生理的変化を計測するとともに、吃音の重症化・軽快化について治療につながる基礎資料を得た。1、吃音者における吃音症状変動(成人吃音者10名):心理的ストレス・コミュニケーション上のストレス・社会的ストレス・生理的ストレスでは、前2者のストレスの影響が大、生理的ストレス(疲労)の影響もあった。吃音の改善には、心理的要素が作用していた。2、若年健常者、吃音男性のストレス反応度(健常男女各150名、18名、吃音男性14名):「心理的ストレス尺度(PSRS)」「ストレス度調査票」「ストレス耐性低下度調査票」「PHRFストレスチェックリストショートフォーム」を実施。大学生で、ストレス度が吃音者より強かった。3、成人吃音男性におけるストレス反応度と吃音症状の変動(吃音成人男性25名):「吃音における発話体験の査定質問紙」(OASES)、「心理的ストレス尺度(PSRS)」「ストレス度調査票」を実施。職場場面で発話困難度が高く、家庭場面で発話困難度が低かった。ストレス反応の高い吃音者は発話困難度大、ストレス反応の低い吃音者は発話困難度が小の傾向があった。4、言語・コミュニケーション的ストレスによる非流暢性の変動(健常男性3名、吃音男性1名):実験場面における言語・コミュニケーション的ストレス下で、健常男性では、微増加、変化なし、微減少・吃音男性では、減少がみられた。5、ストレスの唾液への影響評定実験(健常男性3名、吃音男性1名):ストレス負荷の後CgA(クロモグラニンA)値の上昇傾向がみられた。6、ストレスの脈波・皮膚電気反射(GSR)への影響評定予備実験(健常成人男子2名):心拍数・心拍変動の増加、拍動波振幅の減少、基線動揺増加を自己紹介>新来者との対話>朗読の教示>日常会話・朗読で観察、GSR出現は情動的ストレスとの関連性があった。
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