研究課題
当該年度の研究成果については、大きく二つに分けられる。一つは、Hurwitz連分数とTasoev連分数の族のさらなる一般化である。特に、周期が今までより長いタイプの連分数を構成することに成功したことにその重要性がある。もう一つは、三項関係式の研究である。連分数の近似分数の分母・分子がそれぞれ三項回帰関係式を満たすことが知られていたが、これを単純ではない連分数や、さらに一般の整数列にまで拡張したことに特色がある。すなわち、途中から擬似周期をもつような整数列が与えられたとき、この整数列の任意の三項関係式を与える公式が導き出された。この三項関係式は、Elsner氏により開始され、本研究代表者が拡張発展させてきたleaping convergentsの研究の最先端に位置づけられるものであり、今回の成果はElsner氏との共同研究による。Leaping convergentsの研究はさらに面白い方向性を示しており、フィボナッチ・ゼータ関数の連分数的研究、四項関係式への拡張を示唆するものである。今回の研究に関連するディオファントス解析分野の一連の世界的研究の成果として、American Institute of Physics社より、本研究代表者を編集人とする研究集会の論文集を発行した。研究集会の世話人を務めた天羽雅明氏(群馬大)、岡崎龍太郎氏(同志社大)、平田典子氏(日本大)、若林功氏(成蹊大)などの協力によるものである。
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日本数学会代数学分科会講演アブストラクト
ページ: 49-50
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