研究概要 |
連携研究者の宮崎充弘氏と共同で,$G$準素分解について調べると共に,Matijevic-Roberts型定理の一般化を行なった事について,論文を完成し,投稿した.この定理は正標数のいくつかの性質については,次数付き環についての特別な場合についても全く新しく、次数のついた変形の議論を可能にし、強力である. また当研究科博士後期課程の大渓正浩氏との共同研究でMatlis双対性と局所双対性の同変版を完成した事について,論文を完成し,投稿した.正標数の可換環の性質である$F$純性を環準同型の性質に一般化し,強$F$正則性との関係を調べた事について,論文を完成し,投稿し,掲載許可を得た. インドのV. Srinivas教授を3週間訪問した.その成果として,簡約群$G$の良いフィルター付けをもつ多項式環への作用について,$G$のBorel部分群のunipotentradicalによる不変式環が$F$純であることを得,論文にまとめた. この結果を改良できるのではないかと研究をした.特に上記の成果について、$F$純になる、という結論を、強F正則になる、という形に強められないかと考え、研究を行い、関連するいくつかの知見を得た. また,明治大学藏野和彦氏と,因子類群が有限生成自由の正規射影多様体のCox環の正準加群について研究を行い、成果を得た.次数づけを尊重した形で正準加群を取り扱う際には同変層の一般論を援用した.
|