研究概要 |
本研究課題の目的は, 有限体やp-進体の上の対称空間の表現論に, 通常の簡約群の表現論と同様な枠組みをあたえること, そしてそれを対称空間の調和解析に(数論への応用も見込んで)応用することにある. その内容は, 簡約群の尖点的表現の類似である相対尖点的表現の重要性が, 部分表現定理などを通じて重要な役割を果たすことがわかってきたことを鑑み, 相対尖点的表現を中心にその構造を考察することにある. 特に有限体上の簡約群に付随する対称空間について, 古典的なハリシュチャンドラ流の表現の分類が成立することを調べる. 更には各種の例を精査することにより, リ-群の場合と同じように, 相対尖点的表現の存在条件と, 分裂極大ト-ラスとの関連を確立させることが大きな目標の一つになる.
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