研究課題/領域番号 |
18540028
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平賀 郁 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10260605)
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研究分担者 |
今野 拓也 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (00274431)
市野 篤史 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (40347480)
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キーワード | A-packet / L-packet / 局所ラングランズ予想 |
研究概要 |
本研究に先立ち、研究代表者はSL(N)のinner formのtempered L-packetに関して斉藤裕氏と共同研究を行った。このtempered L-packetを扱った研究の段階ではnon-temperedなA-packetについてはendoscopic liftとの間の指標公式を証明することができず、課題として残されていた。 最近、A.-I. BadulescuはAubert-Zelevinsky involution を使って、GL(N)とそのinner formの間のJacquet-Langlands対応が既約性を保つことをユニタリ表現に対して証明した。 研究代表者は、このようなAubert-Zelevinsky involutionを使う議論をA-packetに対して適用することにより、SL(N)のinner formのA-packetに対してendoscopic liftとの間の指標公式を示すことができた。 この指標公式は本研究の目標の一つであった。 これまでの研究ではp-進体上の簡約可能代数群の誘導表現の組成列を求めることの困難さが原因となり、non-temperedなA-packetが扱えなかったのであるが、このようにAubert-Zelevinsky involutionを使うことにより、誘導表現の組成列を直接計算せずに、A-packetを扱うことが可能になった。このような方法は、研究課題であるユニタリ群に対する局所ラングランズ予想を研究する場合にも有益であると考えられる。
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