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2006 年度 実績報告書

保型形式の周期の表現論・整数論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18540037
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

今野 拓也  九州大学, 大学院数理学研究院, 助教授 (00274431)

研究分担者 平賀 郁  京都大学, 大学院理学研究科, 講師 (10260605)
市野 篤史  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 講師 (40347480)
キーワード整数論 / 保型形式 / L函数 / 保型周期 / 志村多様体 / 内視論
研究概要

平成18年度は研究計画の中でもこれまで避けてきたアルキメデス局所理論の構築に取りかかった。保型形式の周期の精密な記述はほとんど全てが、テータ級数によるリフティン久とくに簡約双対ペアのシーソーでのリフティングを使って得られている。そこでテータリフトの局所版であるHowe双対性を実の場合に研究した。特にユニタリ群からなる簡約双対ペアの間のHowe双対性を、保型形式論で用いられるWbil表現を使って定式化し直し、その精密な記述を得た。この記述をさらに整数論への応用に耐える普遍的な形で定式化するには、endoscopy(それも整数論的に正規化し直したもの)が必要だが、これは現在考察中である。
アルキメデス局所理論の困難な点の一つは、表現の特異性を表す幾何的不変量、特に波面集合の適切な定式化および記述が難しいことにある。そこで扱う表現をユニタリ最高ウェイト表現というVerma加群と対応するクラスに限り、付随するVerma加群に対する代数的な波面集合の記述を進めた。一方でこうした問題に対してTrapa氏(Utah大)との共同研究で著しい進展を示している松本久義氏(東大)を招いてセミナーを行うなどして最近の進歩についての情報収集に努めた。
Arthur-Selberg跡公式の比較から得られる精密な保型形式の記述は、以上の周期や波面集合を捉える基盤である。研究代表者を務めた京大数理研での研究集会の機会に、こうした跡公式の比較を専攻しているChaudouard氏(Paris-Sud大)を招聘し、新しい幾何的な手法によって得られた多くの進展についてのセミナーや議論を行った。
その他、表現論シンポジウムなど関連分野の研究集会に参加して、研究連絡を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] On doubling construction for real unitary dual pairs2007

    • 著者名/発表者名
      今野拓也, 今野和子
    • 雑誌名

      Kyushu Journal of Mathematics 61・1

      ページ: 35-82

  • [雑誌論文] On the Siegel-Weil formula for unitary groups2007

    • 著者名/発表者名
      市野篤史
    • 雑誌名

      Mathematische Zeitschrift 255・4

      ページ: 721-729

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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