研究課題/領域番号 |
18540041
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
寺井 直樹 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (90259862)
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研究分担者 |
中原 徹 佐賀大学, 理工学部, 教授 (50039278)
上原 健 佐賀大学, 理工学部, 教授 (80093970)
市川 尚志 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20201923)
吉田 健一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 准教授 (80240802)
柳川 浩二 関西大学, システム理工学部, 准教授 (40283006)
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キーワード | Stanley-Reisner 環 / 極小自由分解 / 重複度 / 正則度 |
研究概要 |
本研究の目的は、Stanley-Reisner環の極小自由分解についてその可換環論的、組合せ論的性質を考察し、組合せ論的応用を探ることにあった。本年度は昨年度に引き続き、Stanley-Reisner環の重複度と正則度の関係について研究した。 昨年度までの研究において、Stanley-Reisner環の次元をdとするとき、そのStanley-Reisnerイデアルの全ての生成元の次数がd以下でありそのStanley-Reisner環の重複度が2d-1以下ならば、その正則度はd以下であることを示した。また、Stanley-Reisnerイデアルの第1シジジー加群の全ての生成元の次数がd+1以下であるとするとき、そのStanley-Reisner環の重複度が3d-2以下ならば、その正則度はd以下であることも示した。 そのことから一般にStanley-Reisnerイデアルの第pシジジー加群の全ての生成元の次数がd+p以下であるとするとき、そのStanley-Reisner環の重複度が(p+2)d-(p+1)以下ならば、その正則度はd以下であることが予想される。今年度は、この予想に対して、Stanley-Reisner環の次元dが2、3のときにそれが成立することを示した。 また、この予想は凸多面体論において有名な下限定理(次元と頂点数を固定したとき、stacked多面体の各次元の面の数が単体的多面体の中で極小値を与えるという定理)の極大面の場合のもっと一般的な図形への拡張に相当することがわかった。
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