本年度は、以下の研究を行った。 三角圏のねじれ対に関する研究: 三角圏の部分圏の捩れ対について研究した(伊山・宮地との共同研究)。19年度までの研究で明らかにされた、著しい対称性をもつ捩れ対の組「対称recollement」に関する拡張を試みた。既存の結果(平成19年度までの伊山・宮地との共同研究) Gorenstein環上の有限生成射影加群のホモトピー圏には、対称recollementが存在する。平成20年度に得られた結果は、以下の通り:1.無限生成の場合への拡張; Gorenstein環上無限生成加群のホモトピー圏に対称recollementが存在する。2.非Gorenstein環の場合への拡張;双対化複体を持つ環上では、 Gorenstein次元の観点から重要なホモトピー圏Auslander圏、 Bass圏が定義される。これらを対称化した対称Auslander圏、対称Bass圏には対称recollementが存在する。( Peter Jorgensenとの共同研究)更にこれらをすべて一般化して3.フロベニウス圏が与えられたときに、捩れ対を生成して、対称recollementを持つホモトピー圏を構成することができる。
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