研究課題/領域番号 |
18540048
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
角皆 宏 上智大学, 理工学部, 准教授 (20267412)
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研究分担者 |
梅垣 敦紀 早稲田大学, 高等研究所, 准教授 (60329109)
都築 正男 上智大学, 理工学部, 講師 (80296946)
陸名 雄一 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (10434309)
星 明考 早稲田大学, 教育・総合学術院, 助手 (50434262)
小松 亨 上智大学, 助教 (10403974)
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キーワード | 整数論 / 代数学 / ガロア理論 / アルゴリズム / 幾何学 |
研究概要 |
ネーター問題の研究では、研究補助者の太田雄介氏と共同で、6次の可能な可移部分群の複比型ネーター問題で残っていた場合のうち、一つを除いて肯定的に解決した。この結果は早稲田大学の橋本喜一朗氏も先んじて得ていたが、別の手法で独立に別の表示を得たものである。また、奇数次の場合には複比型ネーター問題が肯定的なら置換ネーター問題も肯定的であることを示した。一方、6次の全ての可移部分群について複比の体と差の比の体の夫々の固定体の間の相対拡大が非有理的なことを、研究補助者の渡邊雅則氏と共同で示した。また星氏が、或る種の2次のクレモナ変換の研究を進めた他、台湾の康明昌氏と共同で、置換作用を指標で捻った形の線型ネーター問題について進展を得た。 生成的多項式の研究では、陸名氏が、Mestre-Brumerの5次二面体群多項式の同型類が或る楕円曲線の弱Mordell-Weil群によって分類されることを楕円曲線の数論と結び付けて示した。また小松氏が、或る種の生成的巡回多項式の分解体での素数の分解法則を記述した他、結び目理論や代数的組合せ論に現れる重要な多項式の数論的性質に応用した。 正種数のGrothendieck dessinの研究では、種数1で6次以下の多くの場合と7次の一部の場合に、小松氏や研究補助者の倉繁章氏と共同で、曲線とBelyi射の方程式を計算しガロア軌道の決定やグラフとの対応付けを行なった。 保型が式側からの研究は都築・森山両氏が中心であるが、上述の問題との具体的連携には至っていない。研究補助者の大学院生との共同研究では、必要な計算機環境の整備と研究には梅垣氏の協力を得た。その一部は修士論文になっているが、更に進めて原著論文として発表する予定である。
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