研究概要 |
標題に掲げている問題と関連して、メンバーそれぞれに以下のような研究の進展と結果が得られた。 代表者の泊は、2次元楕円型などについての詳しい分類をあげていたが、研究過程において、関連する3次元特異点についての具体的な分類に大きな進展があった。いわゆる95の分類から外れる超曲面単純K3特異点の方程式が、あと5つのクラスに限られるための、十分条件が見つかった。そのうち、4つのクラスはすでに存在がベロネーゼ環を付随する次数付き環に用いて見つける方法で知られているものだったが、完全な新発見の特異点がひとつ見つかった。今回想定された十分条件の妥当性は、exceptional log canonical singularityの分類論でも問題にされているものである。 渡辺は、正標数の環のイデアルの組に対するF-thresholdの研究が主要課題であった.F-thresholdの概念は1c thresholdの概念と深く関係し,multiplier idealのJumping coefficientと関連している。昨年度はF-thresholdとイデアルの整閉包,密着閉包との関係,F-thresholdと重複度の関係などを研究した。 松浦は、Algebraic stackの基礎理論の整備を目指し、特異点解消とモジュライ空間について、ファンクトリアリティについての考察をおこなった。内外の研究との関連から、一年目として目的となる命題の定式化に前進があった。 これらの結果はそれぞれ著者別に論文にて発表が予定されている。
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