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2006 年度 実績報告書

保型形式に付随する数論的不変量の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18540057
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都産業大学

研究代表者

村瀬 篤  京都産業大学, 理学部, 教授 (40157772)

研究分担者 菅野 孝史  金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (30183841)
山上 敦士  京都産業大学, 理学部, 講師 (00440876)
キーワード保型形式 / 保型L関数 / テータリフト
研究概要

保型形式の数論的不変量について研究を行った。
1.荒川リフトのフーリエ展開:
楕円モジュラー形式fと四元数環上の保型形式f'の組に対し、テータリフトによって2次四元数ユニタリ群上の保型形式Fが構成される(荒川リフト)。Fは、無限素点において、いわゆるquaternionic discrete seriesに属する表現を生成する(荒川、成田)。また、f,f'がともにHecke eigenformのとき、FもHecke eigenformであることが知られている(成田、村瀬)。今年度の成田宏秋氏(大阪市立大COE)との共同研究により、Fのフーリエ展開を完全に決定した。各係数は、fとf'の周期の積によって記述される。応用として、0でない荒川リフトの具体例を構成することができた。今後の課題としては、これら周期と保型L関数の特殊値との間の関係を正確に記述することがある。
2.楕円モジュラー形式の周期と中心L値の関係:
SL(2,Z)上の正則尖点形式fの周期(虚2次体KにおけるCM値の1次結合)の絶対値の平方が、fのtwisted L-関数の中心値によって表されることを証明した。これは昨年度、Kの類数が奇という仮定のもとで証明したことだったが、別の方法を用いることにより、類数に関する仮定を外すことができた。今後の課題としては、合同部分群上の保型形式に対して結果を拡張することである。この問題は、(1)で述べた問題に関係している。また、Hilbertモジュラー形式の場合に考察することも興味深い問題である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] On the fourier-jacobi expansion of the unitary Kudla lift2007

    • 著者名/発表者名
      A.Murase, T.Sugano
    • 雑誌名

      Compositio Math. 143

      ページ: 1-46

  • [雑誌論文] On p-adic families of Hilbert cups forms of finite slope2007

    • 著者名/発表者名
      A.Yamagami
    • 雑誌名

      Journal of Number Theory 123

      ページ: 363-387

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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