研究課題
基盤研究(C)
ここで得られた研究成果には大きく分けて2つある。まず一つ目は、非コンパクト4次元多様体であるキャッソンハンドル上で、モジュライ理論の構成を行なった。一般に非コンパクト空間上でのモジュライ理論の構成に関して2つのステップがあり、一つは線形化方程式のフレドホルム理論、もう一つは横断正則性理論である。4次元多様体上では前者の構成に関してはこれまでの研究でできていたが、昨年度までの研究により,後者の横断正則性定理を漸近的手法を用いることで導くことを行なった。次に二つ目は、2つの異なる2変数斉次偏微分方程式に対して、それらの正値解の間の粗い漸近評価を見ることで、2変数斉次偏微分方程式全体の間に大域解析的な関係式を与えた。その関係式で割ったときのある種のモジュライ空間としての構造を調べることを行い、特にその関係式が非自明であることを示した。
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