研究課題/領域番号 |
18540099
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
小池 直之 東京理科大学, 理学部, 講師 (00281410)
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研究分担者 |
吉岡 朗 東京理科大学, 理学部, 教授 (40200935)
田丸 博士 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教授 (50306982)
酒井 高司 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), リサーチアシスタント (30381445)
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キーワード | 微分幾何 |
研究概要 |
近年、研究代表者は、非コンパクト型対称空間内の部分多様体に対し、複素フォーカル半径という概念を導入し、その概念を用いて複素等焦部分多様体という概念を導入した。この概念は、平坦な切断をもつ等径部分多様体という概念と同等な概念であることが予想される。 本年度の第1の研究成果は、非コンパクト型対称空間内の複素等焦部分多様体でプロパーとよばれるものに対してChevalley型制限定理を得たことである。その証明法は、その部分多様体の複素化(これは、元の対称空間に付随するアンチケーラー対称空間内の複素部分多様体になる)を考え、さらにそれを無限次元アンチケーラー空間へリフトしたものをその無限次元空間の絶対平行性を利用して調査することによって行うというものである。ここで、その対称空間上のHermann型作用(これはその対称空間の等長変換群の対称部分群の作用のこと)の主軌道はプロパー複素等焦部分多様体であることを注意しておく。この研究は研究代表者によって行われた。 第2の研究成果は、非コンパクト型対称空間上の複素hyperpolar作用で全測地的軌道をもつものの分類をほぼ完成させたことである。ここで、複素hyperpolar作用の主軌道はすべて複素等焦部分多様体であり、逆に、等質な複素等焦部分多様体はすべて複素hyperpolar作用の主軌道としてとらえられることを注意しておく。また、Hermann型作用は複素hyperpolar作用であることを注意しておく。この研究は研究代表者によって行われた。 第3の研究成果は、階数1の非コンパクト型対称空間上の余等質1の作用の分類が完成したことである。ここで、余等質1の作用とは、その作用の主軌道の余次元が1であることを意味する。この研究は、研究分担者の田丸助教援と共著者のJ.Berndt教授によって行われた。
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