研究課題/領域番号 |
18540114
|
研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
加古 孝 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (30012488)
|
研究分担者 |
緒方 秀教 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (50242037)
今村 俊幸 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (60361838)
小山 大介 電気通信大学, 電気通信学部, 助教 (60251708)
|
キーワード | 波動伝播現象 / 音声生成 / 声道形状設計 / 並列計算手法 / 有限要素法 / アンテナ / 基本解解法 / 大規模固有値計算 |
研究概要 |
最終年度にあたる本年度は、引き続き無限領域での波動現象における有効な数値計算手法の確立を目指して研究を行うと共に、研究成果を各種の研究集会で発表することに努めた。研究代表者の加古は、大学院生らとともに音声生成の3次元計算に取り組むとともに、音源のシミュレーションのモデルについて基礎的な研究を行い、渦音の2次元的な計算手法を開発し研究会で発表した。FDTD法による電磁場のシミュレーションに関してもアンテナの数理モデルや給電のモデル化を考察し、結果を研究集会で発表し論文にまとめる作業を現在行っている。音声生成に関しては従来の結果を国際研究集会で発表し、構造連成問題の摂動計算に関する論文も発表した。分担者の小山は、水面波動散乱問題とHelmholtz多重散乱問題に対する数値解法であるDtN(Dirichlet-to-Neumann)有限要素法の定式化を行い、事前誤差評価を導出した。分担者の緒方は、波動問題の基礎となるポテンシャル問題の数値解法として近年開発された複素変数境界要素法(CVBEM, complex variable boundary element method)を周期的ポテンシャル問題に拡張し、数値実験によりその方法の有効性を確認した。分担者の今村は、来るべきペタスケール計算機時代に備えた大規模固有値計算アルゴリズムの研究として、疎行列向けのソルバとしてLOBPCGアルゴリズムについて段階的な収束をブロックレベルでコントロールする手法を提案すると共に、密行列の対称行列についてマルチコア向けのブロック化手法により帯行列化の系統のアルゴリズムの研究を実施し、東大T2Kスパコンによりペタコンにつながる実行結果を得て、3次元波動問題の並列計算の基盤を構築した。
|