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2007 年度 実績報告書

散逸系のパターン選択問題に現れるハミルトン構造

研究課題

研究課題/領域番号 18540120
研究機関神戸大学

研究代表者

桑村 雅隆  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (30270333)

研究分担者 栄 伸一郎  九州大学, 数理学研究院, 教授 (30201362)
小川 知之  大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (80211811)
キーワードハミルトン構造 / 散逸系 / 時間遅れ / 周期解
研究概要

昨年度に引き続いて、勾配・歪勾配構造をもつ反応拡散方程式系の研究を行った。この構造をもつ反応拡散方程式は、ハミルトン構造という解析力学の基本的形式を備えている。例えば、FitzHugh-Nagumo型の反応拡散方程式やSwift-Hohenberg方程式は勾配・歪勾配系であり、その分岐パターンの研究においては、解析力学の方法論が適用できる。本年度は、これまでに得られた結果を整理して、それをAdvanced Studies in Pure Mathematics, vol. 47, pp. 635-646(2007)において発表した。とくに、勾配・歪勾配構造の概念の導入、エバンス関数と固有値問題の関係、空間周期定常解のエックハウス不安定性を解説した。また、本年度は環境科学の問題にも取り組んだ。近年、地球表面の大気や海洋の平均温度は上昇を示し、それに伴い海水面の上昇や降水量の変化が観測されている。実際、計測機器を使用した地球規模での気温の観測によると、地球表面の大気や海洋の平均温度は、1896年から1900年頃に比べて0.75℃暖かくなっている。この原因は人間の産業活動に伴って排出される二酸化炭素にある。この問題を静岡大学の本田氏、大阪大学の細田氏、京都大学の高橋氏と共同で考察し、時間遅れを含む微分方程式によるモデル化を行った。この方程式には周期解が現れる。その成果は京都大学数理解析研究所講究録に掲載されることが決定している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The Hamiltonian formalism in reaction-diffusion systems2007

    • 著者名/発表者名
      Masataka Kuwamura
    • 雑誌名

      Advanced Studies in Pure Mathematics 47

      ページ: 635,646

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 時間遅れを考慮したCO_2排出戦略

    • 著者名/発表者名
      本田卓也、細田一史、桑村雅隆、高橋大輔
    • 雑誌名

      京都大学数理解析研究所講究録 (掲載決定)

  • [学会発表] 時間遅れを考慮したCO_2排出戦略2007

    • 著者名/発表者名
      本田卓也、細田一史、桑村雅隆、高橋大輔
    • 学会等名
      新しい生物数学の研究交流プロジェクト
    • 発表場所
      京都大学数理解析研究所
    • 年月日
      2007-08-31

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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