• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

反応拡散モデルにもとづく侵入と伝播の数理的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18540144
研究機関京都産業大学

研究代表者

細野 雄三  京都産業大学, 理学部, 教授 (50008877)

研究分担者 辻井 芳樹  京都産業大学, 理学部, 教授 (90065871)
キーワード反応拡散系 / 進行波解 / 伝播速度 / 感染症モデル / 餌食と捕食者モデル / 特異摂動法
研究概要

1、前年度に引き続いてロトカ-ボルテラ型の捕食者と餌食モデルに対して、
(1)餌食が存在しているところに捕食者が侵入した場合に発生する追跡侵入進行波解について考察した。捕食者に種内競争がない場合には、餌食の拡散係数を固定し捕食者の拡散係数を0に近づけたとき、解の最大値ノルムが大きくなり有界でなくなることを示唆する数値計算結果を得ている。今年度はその結果を理解するために、捕食者に種内競争がある場合について特異摂動法を用いて考察した。その結果、捕食者の種内係数を0とすることにより上記の数値計算結果が理解できることが分かった。この結果により、2種の基本モデルであるロトカ-ボルテラ型捕食者-餌食モデルの持つ特質の一つを明らかにすることが出来た。しかし、その解析には形式的な部分があり、数学的に厳密な議論は今後の研究課題である。以上の結果は、その他の数学的未解決問題も含めて京都大学数理解析研究所考究録1663(p.65-71)にまとめた。
(2)捕食者の拡散係数が0の場合には、最小速度は0となり任意の正の速度の進行波の存在が期待される。この場合は、進行波解の方程式は3次元力学系の不安定平衡点と安定平衡点を結ぶ軌道を求めることになり、シューティング法により数値的に求めることが可能であると考えられる。現在、そのプログラムを作成し、数値シミュレーションを行っているが、まだ有効な結果を得られていない。
2、本年度は、2010年2月20日研究集会「反応拡散系をめぐる最近の話題」開催し、現在の反応拡散系に関する研究状況を検討し、今後の研究の方向性について検討した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 侵入問題に現れる進行波解について2009

    • 著者名/発表者名
      細野雄三
    • 雑誌名

      京都大学数理解析研究所考究録 1663

      ページ: 65-71

  • [雑誌論文] Quantile hedging and minimizing the expected shortfall for bond options2009

    • 著者名/発表者名
      Y.Tsujii
    • 雑誌名

      京都産業大学論集 38

      ページ: 17-27

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi