研究概要 |
1.ワシントン大学のBoris Solomyak教授との研究交流の結果,重み付き置換規則に対応する算法体系の,加法に関する力学系が特異連続スペクトルをもつための必要十分条件を求めることに成功した。すなわち、base setがPisot数以外の一元から生成されることである。この結果は論文"Mixing property of the numeration systems coming from weighted substitutions"としてまとめられ,投稿先を探しているところである. 2.記号力学系からの有限データをもとにエントロピーを推定する方法について,ヘブライ大学のBenjamin Weiss教授と2週間にわたり共同研究をおこなった.いくつかの否定的な結果とともに有力なアイデアもあり,目下検証中である. 3.pattern Sturmian wordとの関連でuniform setおよびuniform complexityを研究した.すでに知られている結果とともに新しく得られた結果は"Uniform sets and complexity"という題で,2007年9月にエカテリンブルグ(ロシア)で行われる2nd International Computer Sciencc Symposiumで発表される予定である.uniform setの分類,uniform complexityの特徴付けといった問題は今後の研究課題として残されている.
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