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2006 年度 実績報告書

時空変形する領域の形状推定問題に対する放物型方程式に基づく研究

研究課題

研究課題/領域番号 18540155
研究種目

基盤研究(C)

研究機関秋田大学

研究代表者

河上 肇  秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (20240781)

研究分担者 土谷 正明  金沢大学, 名誉教授 (50016101)
キーワード逆問題 / 放物型方程式 / 熱方程式 / 未知形状
研究概要

本研究は,領域の境界の一部の形状が未知であるとき,境界の他の一部での温度データから未知形状を推定する逆問題を対象としている。この問題に対しては,他の研究者によりいくつかの結果が得られているが,いずれも主として未知形状が時間変動しない場合を扱っている。本研究では時間変動を許した場合を考察している。また先行する研究の多くはNeumann境界条件を課しているが,我々は混合境界条件を課している。
温度データと未知形状との関係は非線形である。そこでまず本研究を行う前に,Bryan and Caudill, Inverse Problems 14(1998)1429-1453のアイデアを参考にし,方程式を一般化して線形化した問題を考察した。この問題に対し,未知形状の一意同定性定理を得,その新しい再構城方式を提案し収束性と安定性を示した。本年度当初この研究はだいたい出来上がっていたが,その後証明の細部を完成させ、得られた結果はInverse Problems in Applied Sciences-towards breakthrough-北海道大学(2006年7月)でH.Kawakami, Y.Moriyama, M.Tsuchiyaの共同研究として口頭発表した。上記の結果に再構成方式の有効性を検証する数値シミュレーションを加えてInverse Problems誌に投稿した。これはvol.23に掲載予定である。
その後,交付申請書の「研究の目的」欄に記載した「線形化をしない本来の問題」への取り組みを開始した。BryantとCaudillはElectron J.Diff.Eqns.C-1(1997)23-39(以下[BC])で,いくつかの条件下で本来の問題の形状の一意同定性定理を得ている。我々は現在その結果を,時間変動する領域の混合境界値問題の場合に拡張することを試みている。なお,[BC]並びに他の先行する研究では,初期値が定数という条件を課している。この条件を緩めるために,交付申請書の「研究実施計画」欄に記載した積分公式を用いる方法も考慮中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] An estimation problem for the shape of a domain varying with time via parabollc equations2007

    • 著者名/発表者名
      Hajime Kawakami 他
    • 雑誌名

      Inverse Problem 23

      ページ: 755-783

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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