研究代表者は分散方程式の平滑化現象、初期値問題の解の正則性および時間的減衰さらに非線型問題の大域解の存在および解の散乱理論についての情報交換や研究成果発表のため、国内および国外の研究集会やセミナーに参加した。その際、本研究のテーマについての新しい文献を収集することはもとより、国内外の大学、研究所の研究者との直接の討論、研究連絡、情報交換を最重要視した。経費の大部分は、そのための旅費に当てた。具体的には、19年度の国内の研究集会、東海大学における発展方程式シンポジウムおよび早稲田大学における応用解析セミナーに参加し、キルヒホフ方程式に対する初期値問題の時間大域解の存在定理、さらに山口大学における松山キャンプおよび箱根湯本研究集会においてキルヒホフ方程式に対する散乱理論について発表した。また、北海道大学における偏微分方程式研究集会、箱根仙石原における夏の偏微分方程式セミナー、さらに東北大学における日本数学会に参加し、望月清中央大学教授、小沢徹北大教授、西谷達雄大阪大学教授、大谷光春早稲田大教授らと研究課題について情報の収集および交換を行なった。さらに国外では2007年10月イタリアのシエナにおける国際会議において、キルヒホフ方程式に関する研究結果を発表し、さらに、スパニョロ、コロンビニ、両ピサ大教授、ボーベボローニャ大学教授、バイヤンパリ第6大教授、ジーリーパリ第11大学教授、ドイツ・フライベルグ大学ライツッヒ教授等と研究課題について情報交換を行なった。2007年12月フランスポアンカレ研究所における解析セミナーにおいてキルヒホフ方程式に研究成果を発表し、研究課題についての情報交換をグルダンパリ大学教授らと行なった。
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