研究概要 |
この研究の目的は (a)レビー過程によってドライブされるSDEの解をしらべること (b)確率解析を応用したファイナンス理論における“Greeks"(経済特性量)の数値計算のための漸近展開の応用すること (c)レビー過程に関連した統計量の漸近展開理論の拡張することである。加法過程のひとつであるレビー過程について、Malliavin解析、漸近展開、確率的コントロール問題の3つの側面から研究をおこなった。このうち、漸近展開、確率的コントロール問題に関しては、数理ファイナンスや最適消費問題と密接に関連する成果を得た。 (a)については次の論文による結果を得た。 Malliavin calculus applied to mathematical finance and a new formulation of the integration-by-parts,数理解析研究所講究録1620pp. 67 80, 2009. (c)については次の論文による結果を得た。 Composition with distlibutions of Wiener-Poisson variables and its asymptotic expansion,統計数理研究所共同研究リポート225pp. 82 91, 2009. また、研究集会「Stochastic Analysis and Statistical Inference III,IV」(2008年11月および、2009年2月、東京大学)において招待講演を行った。
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