研究課題
基盤研究(C)
Lieノルムと関連する一連のノルムを用いて球状の領域を定義し、それらの領域上で正則な関数や複素調和な関数に関する研究を行ってきた。これらの領域上の正則関数からなる空間および、複素調和関数からなる空間に対するベルグマン核に関しては、既に複素同次調和多項式を用いた二重級数展開式で表示することができていた。ベルグマン核と密接な関係があるセゲー核に対しても同様の考察を行うことで、これらの空間上のセゲー核も複素同次調和多項式を用いた二重級数展開式で表示できることを確認した。さらに、ベルグマン核の場合と同様、2次元の場合には、上記の幾つかの領域に対して、二重級数展開式で表示されたセゲー核の無限和が計算でき、セゲー核を具体的な式で与えることができた。これに関する研究結果を、2006年6月にポーランドのSzczyrkで開催された"多変数関数論のサマースクール"で講演し、その内容は、Ann.Polo.Mathから出版される雑誌に掲載されることが決まっている。同様の講演を、8月にはベトナムのフエで開催された"第14回有限無限次元複素解析とその応用"に関する国際会議で、9月にはルーマニアのBrasovで開催された"複素関数論とその応用"に関す国際シンポジウムでも講演した。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (2件)
Proceedings of the 5th International ISAAC Congress, World Scientific publishers (in printted)
Ann. Polo. Math (to appear)