研究課題/領域番号 |
18540189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
仙葉 隆 宮崎大学, 工学部, 教授 (30196985)
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研究分担者 |
辻川 亨 宮崎大学, 工学部, 教授 (10258288)
矢崎 成俊 宮崎大学, 工学部, 助教授 (00323874)
北 直泰 宮崎大学, 教育文化学部, 助教授 (70336056)
内藤 雄基 神戸大学, 工学部, 助教授 (10231458)
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キーワード | 走化性方程式系 / 爆発解 / Type I爆発 / Type II爆発 / 自己相似解 |
研究概要 |
本年度は、Keller-Segel系を単純化した方程式系(以後、JL系と呼ぶ)の球対称な定常解、Type I爆発解、Type II爆発解について以下のような新たな知見が得られた。 1)JL系の定常解に関する研究 JL系の定常解は、Gel' fand方程式と呼ばれる楕円型方程式となり、その球対称解の性質に関する幾つかの結果がある。これらをJL系のType II爆発解の研究への応用という観点で検討した結果、今まで得られている結果をより精密化する必要があることがわかり、その事について理論的な研究を行い。必要となる結果を得た。その結果は研究発表の1番目の論文にまとめ、発表した。 2)JL系の球対称なType I爆発解に関する研究 2005年に仙葉によって、3次元以上9次元以下のユークリッド空間における球対称なJL系の自己相似解が無限個存在する事が明らかになった。これらの定常解は、特異定常解との交点の数と対応付けられる。本年度の内藤氏との共同研究により、上記の自己相似解は特異定常解との交点が大きくなるとき特異定常解に近づくことが明らかになった。さらに、この事を用いて3次元以上9次元以下の球対称な領域上でType Iの爆発を起こすJL系の解の存在を明らかにした。 3)JL系の球対称なType II爆発解を構成とそれらの爆発解の爆発の速さ・特異i性の研究 1)の定常解の研究を用いることで、11次元以上のユークリッド空間上のJL系の球対称なType II爆発解を構成した。また、この爆発解は爆発点・爆発時刻の近くで特異定常解に近づく事がわかった。従って、この爆発解が爆発時刻・爆発点で特異定常解と同じ特異性を持つ事が明らかになった。この結果は研究発表の1番目の論文のなかにまとめた。
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