「滑らかでない多様体間の調和写像型変分問題」のMorse流を値域多様体の曲率が正の上限κをもつ場合に構成する問題において、課題となっていた離散モース流の局所評価は、初期値が半径π/4√κ以下であるという条件のもとでは導出できたが、これは最大値原理が半径π/2√κ以下の条件で得られていることからみると不十分な結果と思われる。半径π/2√κ以下の条件のもとでの局所評価を得ることを当面の課題として今後も研究を継続してゆく。 なお、01drich John氏(Charles Univ.Prague)との研究討論において、AlexandrovのNPC不等式を弱めたタイプの正曲率多様体上で成り立つ不等式と、そこから導出された最大値原理、および研究の現状について報告し、理解を得た。
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