研究概要 |
1.星野は、「滑らかでない多様体問の調和写像型変分問題」、特に値域多様体の曲率が正の上限κをもつ場合に関する研究で、AlexandrovのNPC不等式に類似する正曲率において成り立つ不等式を得、そこから離散Morse流の最大値原理および局所評価を示した。これらは初期値半径の上限に関する条件のもとで示され、局所評価のための上限π/(4√κ)は最大値原理の半分で、この強い制約のもとでMorse流を構成した。その結果をK.Hoshino,N.Kikuchiの共著論文として投稿準備中である。さらに、初期値半径に関する制約を緩和する方向で研究を継続する。 2.三沢は小川卓克東北大学教授とともに、2次元多様体から球面への調和写像流について、平均振動による正則性の判定条件を示し、共著論文としてCalculus of Variations and Partial Differential Equationsに発表した。 3.研究協力者菊池紀夫とG.Sereginは、非定常Navier-Stokes方程式において局所エネルギー評価を満たす解を構成した。さらに、そこで用いられた特殊Morrey空間においてStokes方程式の解の構成および局所評価を実行し、N.Kikuchi,G.Sereginの共著論文としてまとめ,投稿準備中である。
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