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2008 年度 実績報告書

微分方程式系の完全WKB解析

研究課題

研究課題/領域番号 18540197
研究機関近畿大学

研究代表者

青木 貴史  近畿大学, 理工学部, 教授 (80159285)

研究分担者 松井 優  近畿大学, 理工学部, 講師 (10510026)
キーワード野海・山田方程式 / 変わり点 / 完全WKB解析 / 形式解 / 無限階擬微分作用素 / 表象理論
研究概要

非線型微分方程式に関する研究については、大きなパラメータを持つ野海・山田方程式系の0-パラメータ解の主部に関する幾何学的研究を中心に行った。すでにこれまでの研究で、これらの主部が代数関数として定まることは分かっているが、解の分岐点、あるいは、さらに一般に変わり点がどのような構造を持つかについて詳細な構造は分かっていなかった。そこで、変わり点の解析に重点を置いて研究を行った結果、第2種変わり点と呼ばれる変わり点の個数を次数の関数として決定することに成功した。パンルヴェ階層に属する高階非線型微分方程式の研究も引き続き行った。第2種変わり点における接続問題に関して標準形の研究を行い、退化ガルニエ系の解析を通じて標準形の候補を見出す布石を得た。
線型方程式に関しては、2重変わり点における標準形への変換論を2つの単純変わり点の合流と見なして研究する立場における解析で無限階擬微分作用素が有効に使われたことから、無限階擬微分作用素の基礎理論の重要性が再認識された。その基礎理論、特に表象理論を検証する課程で、標準的とされる理論に不十分な点が見出され、修正と再構築を試みた。また、一般化超幾何微分方程式の応用として多重ゼータ値の和の母関数を一般化超幾何関数の特殊値を用いて表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Bender-Wu analysis and the Voros theory, II2009

    • 著者名/発表者名
      Takashi Aoki
    • 雑誌名

      Advanced Studies in Pure Mathematics 54

      ページ: 19-94

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A generating function for sums of multiple zeta values and its applications2008

    • 著者名/発表者名
      Takashi Aoki
    • 雑誌名

      Proceedings of the American Mathematical Society 136

      ページ: 387-395

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Principally tame regular sequences associated with the fourth Painleve Hierarchy with a large parameter2008

    • 著者名/発表者名
      Takashi Aoki
    • 雑誌名

      Proceedings of the Japan Academy, Ser. A 84

      ページ: 42-47

    • 査読あり
  • [学会発表] 多重ゼータ値と超幾何関数2009

    • 著者名/発表者名
      青木貴史
    • 学会等名
      微分方程式のモノドロミーをめぐる諸問題
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-02-03

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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