• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

特異磁場をもつシュレーディンガー作用素とアハラノフ・ボーム効果

研究課題

研究課題/領域番号 18540218
研究機関愛媛大学

研究代表者

伊藤 宏  愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (90243005)

研究分担者 野村 祐司  愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (40282818)
田村 英男  岡山大学, 理学部, 教授 (30022734)
岩塚 明  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (40184890)
山田 修宣  立命館大学, 理工学部, 教授 (70066744)
峯 拓矢  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (90378597)
キーワードシュレーディンガー作用素 / 散乱理論 / 非相対論的極限 / アハラノフ・ボーム効果 / 準古典的極限 / ディラック作用素 / 特異磁場
研究概要

代表的な4つの研究成果を載せる。その中には、進展中の研究も含まれている。
1.(伊藤 宏(研究代表者)、 山田 修宣(研究分担者))
遠方で発散するポテンシャルをもつディラック作用素の非相対論的極限を研究した。その極限であるシュレーディンガー作用素とはスペクトルの構造が大いに異なるが、抽象的な作用素の理論においては同じ範疇に属することを示した。またスペクトルの構造の違いも相対論的シュレーディンガー作用素とレゾナンスの考えを用いることにより、明確に説明することが示した。
2.(田村英男(研究分担者))
シュレーディンガー作用素において、符号の違う同じ大きさの磁束をもつ2つのデルタ型磁場による散乱を考え、その全散乱断面積の準古典的挙動を解析し、第3項までを具体的に表現することに成功した。古典的な粒子では散乱は起こらないので、これらの項は量子力学的なAB効果による。しかし、これらの項については古典的な粒子の散乱とに結びつける解釈が可能である。
3.(野村 佑司(研究分担者)、 峯 拓矢(研究分担者))
定数磁場とランダム(Anderson型またはPoisson-Anderson型)なデルタ型磁場をもつシュレーディンガー作用素のスペクトルについて調べた。定数磁場が大きいときには、下の方のランダウ・レベルは、すべて無限多重度であることを証明した。
4.(岩塚 明(研究分担者)、 峯 拓矢(研究分担者))
3次元トーラス内に閉じ込められた磁場をもつシュレーディンガー作用素を考える。ベクトルポテンシャルを適当に選び、磁束を一定にしたままトーラスの断面を小さくしていくとき、その作用素がある作用素の収束することを示した。この結果は、2次元のAB効果を3次元で考える上で重要な第一歩である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Semiclassical analysis for magnetic scattering by two solenoidal fields:totalcross sections2007

    • 著者名/発表者名
      Hideo Tamura
    • 雑誌名

      Annales Henri Poincare 8(6)

      ページ: 1071-1114

    • 査読あり
  • [学会発表] Semiclassical analysis for magnetic scattering by two solenoidal fields2007

    • 著者名/発表者名
      田村 英男
    • 学会等名
      微分方程式の総合的研究
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2007-12-14

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi