2種類の合金でできた流体状の物質が混在している状況を数学的に解析・研究した。 この状況を表すモデル方程式はいくつか提案されている。われわれは、Eguchi-Oki-Matsumuraによって提案されたいわゆるEguchi-Oki-Matsumuraモデルといわれている。解の存在は、Kuroki-Tani-Tanakaによって示され、一次元全空間の場合は、石村によって解の漸近挙動が研究されてきた。平成18年度の研究では、EMOモデル方程式をある関数空間の中の流れと考え、力学系としての性質を主として研究した。今年度の結果は、その関数空間のなかのあるコンパクト集合に時間が無限に経過すると指数関数的に近づいていくことを示しえたことである。
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