研究課題/領域番号 |
18540223
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
山田 義雄 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20111825)
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研究分担者 |
大谷 光春 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30119656)
田中 和永 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20188288)
久藤 衡介 福岡工業大学, 工学部, 准教授 (40386602)
若狭 徹 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (20454069)
佐藤 典弘 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (80454023)
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キーワード | 反応拡散方程式 / 正値定常解 / 写像度理論 / 分岐理論 / 非線形拡散 / Lotka-Volterra型競合モデル |
研究概要 |
本年度は非線形拡散項を伴うLotka-Voltrra型競合モデルとこれに対応する極限問題の解析をおこなった.代表的な問題は同次Dirichlet境界条件の下での次の非線形楕円型方程式システム (1)Δu+u(a-u-cv)=0、Δ[(1+γ/(1+βu))v]+v(b+du-v)=0 である.ここでu、vはそれぞれ被食者、捕食者の個体数密度を表し、a、c、d、β、γは正定数である.捕食者の拡散係数が被食者の個体数密度に依存する上のタイプのモデルは、現実に即した定式化である.とくに、交差拡散係数βが正値定常解の集合にどのような影響を及ぼすかを知ることは、数学的にもまた生態学的に興味深い問題である.そこで、βを無限に大きくすることにより、(1)の正値解がどのような関数に収束するかを考察した.β→∞のとき、正値解の極限関数は (2)Δu+u(a-u-cv)=0、Δv+v(b+du-v)=0、 もしくは (3)Δw+w(a-cv)=0、Δ[(1+γ/(1+w))v]+v(b-v)=0 のいずれか(ただし後者においてはβu→w as β→∞)の正値解に限られることを示した.係数a、bが特別な条件をみたさない限りは、上の二つの問題(3)、(4)が同時に正値解をもつことはないことも示されている.したがって、交差拡散項の係数が無限に大きくなるときの情報については、かなり詳しい結果を得ることができる、この解析で用いられるアイデアは競合モデル Δ[(1+αv)u]+u(a-u-cv)=0、Δ[(1+βu)v]+v(b-du-v)=0 において、αまたはβを無限大にするときの極限問題の解析に対しても有効である.
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