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2008 年度 実績報告書

可積分な多項式ハミルトン系の完全リストの作成

研究課題

研究課題/領域番号 18540226
研究機関国立天文台

研究代表者

吉田 春夫  国立天文台, 理論研究部, 教授 (70220663)

キーワードハミルトン系 / 可積分性 / 判定条件
研究概要

●超可積分性の必要条件
自由度の数だけの可換な第一積分をのみ有する通常の可積分系においては,解は2次元トーラス上の準周期運動となり,2つの独立な周期が存在する.しかしさらにもう一つの第一積分が存在する超可積分系においては,この2次元トーラスは1次元の円周に退化し,解は周期軌道となる.これが系の超可積分性の幾何学的意味である.本研究では可積分系の部分系である超可積分系の必要条件を,既知の可積分性の必要条件のサブセットとして具体的にリストの形で得た.この結果を使うと,中心力ポテンシャルの中で有界な軌道が全て周期軌道になるのはケプラー問題および等方調和振動子に限られるという古典的なベルトランの定理が容易に再現できる.さらにこの結果によって既知の可積分な同次式ポテンシャルの系列はことごとく超可積分とはなり得ないことが厳密に証明できた.
●可積分ポテンシャルのリスト
ダルブー点におけるポテンシャルのヘッシアン行列が対角化出来ないときは可積分とはならないことが最近マチエフスキーらによって示された.この事実を用いることによって既知の可積分性の必要条件を全て満たすある広いクラスの非可積分性を示すことが可能となった.その結果,可積分となり得る同次式ポテンシャルにつて強力な制約条件がつくことになる.これについては論文執筆の準備中である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Necessary conditions for super-ntegrability of Hamiltonian systems2008

    • 著者名/発表者名
      A. Maciejewski, M. Przybylska, H. Yoshida
    • 雑誌名

      Physics Letters A 372

      ページ: 5581-5587

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Additional Constants of Motion for a Discretization of the Calogero-Moser Model2008

    • 著者名/発表者名
      H. Ujino, L. Vinet, T. Yajima, H. Yoshida
    • 雑誌名

      Journal of the Physical Society of Japan 77

      ページ: 074001

    • 査読あり
  • [学会発表] Necessary conditions for super-integrability of Hamiltonian systems with homogeneous potential2008

    • 著者名/発表者名
      H. Yoshida
    • 学会等名
      Dynamics Days Asia Pacific 5
    • 発表場所
      奈良県新公会堂
    • 年月日
      2008-09-10

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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