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2006 年度 実績報告書

銀河系内の渦状腕・腕間分子ガスの物理状態の観測的解明

研究課題

研究課題/領域番号 18540232
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

半田 利弘  東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (40202270)

キーワード電波天文学 / 星間分子雲 / 銀河面サーベイ / 銀河中心
研究概要

国立天文台との共同研究として同野辺山宇宙電波観測所構内に設置している60cmサーベイ望遠鏡の受信機を換装し、感度が大幅に向上し観測時間換算で10倍以上の性能向上が実現していることを測定によって確認した。この能力を有効利用するため、監視カメラの設置や各種装置の遠隔操作化を進め、分光器の較正など現地作業が必要であった操作の大部分についてインターネットを通じた遠隔操作可能とした。電源雑音対策の強化、望遠鏡回転部分の改良などを実行し、観測装置の安定性を大幅に向上させた。これら観測機器の更新とそれを用いた試験観測の結果を日本天文学会欧文研究報告に学術論文として投稿した。
大気状態が改善した秋以降には本格的な観測を開始した。太陽系近傍分子雲および銀河面のサーベイを2本柱として観測を進めた。太陽系近傍分子雲サーベイでは、主に、Aquila riftの中心であるSerpens領域15°×10°のほぼ全域にわたりビーム幅よりも密な間隔で^<12>CO(2-1),^<13>CO(2-1)の2輝線でサーベイした。他にも、L134など天球上での広がりが比較的小さな分子雲数個をマッピング観測した。銀河面サーベイは、b=0°について1=10°〜240°をビーム幅の半分より密な間隔で^<12>CO(2-1),^<13>CO(2-1)の2輝線でサーベイした。さらに1≦90°ではb方向へも観測を拡張した。
銀河中心領域については、60cmサーベイ望遠鏡によるCO輝線と同じ分解能を持つNH_3輝線観測を鹿児島6m望遠鏡によって実施した。これによって、60cm鏡によるCO観測で得られていた高圧領域は比較的低密度で高温であることを明らかにした。また、Central Molecular Zone全域にわたり分子ガスの方が塵よりも温度が高めであることを明らかとした。この結果をまとめて、日本天文学会欧文研究報告に学術論文として報告した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The new 60cm radio survey telescope with the sideband-separating SIS receiver for 200GHz band

    • 著者名/発表者名
      Nakajima T., et al.
    • 雑誌名

      Publication of Astronomical Society of Japan (submitted)

  • [雑誌論文] A complete survey of the central molecular zone in NH_3

    • 著者名/発表者名
      Nakajima T., et al.
    • 雑誌名

      Publication of Astronomical Society of Japan (in press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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