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2006 年度 実績報告書

テラヘルツ大規模イメージングデバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18540233
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

土井 靖生  東京大学, 大学院総合文化研究科, 助手 (70292844)

研究分担者 寶迫 巌  情報通信研究機構, 基礎先端部門, 主任研究官 (00359069)
キーワードテラヘルツ / 遠赤外線 / 2次元検出器 / BIB型検出器
研究概要

平成18年度には、検出器製作の為の基礎技術の開発、及び製作した検出器の基礎特性の測定を行った。
本研究で我々は、多素子化・小型化が容易な高感度遠赤外線検出器の開発を行っている。この為の方法として、導波路型検出器の提案を行って来た。一方同種の機能を実現する検出器として、Blocked Impurity Band型(BIB型)検出器がありSi半導体を用いた近・中間赤外線検出器として多くの実績がある。遠赤外線への応用を目指したGe半導体による検出器製作の試みも一部ではなされているが、BIB型検出器として必要な、単一の半導体結晶中での不純物濃度の1万倍程度以上の急峻な変化を実現させる事が技術的に難しく、現在までに高感度の多素子検出器の実現には至っていない。この結晶中での不純物濃度の急峻な変化を実現する為に、これまで半導体結晶の上に別の濃度の結晶を成長させるという手法が試みられて来た。一方半導体分野の比較的新しい技術として、2種の異なる結晶ウェファを貼り合わせ、結晶接合させるというウェファボンディング技術が確立されて来ており、現在までにSi, GaAs等の素子で実用段階に入っている。我々はこの方法の有効性を慎重に検討し、且つBIB型検出器と導波路型検出器の得失を仔細に検討した結果、特に2次元検出器を製作した際の読み出し回路との親和性を考慮し、ウェファボンディング技術を応用したBIB型検出器の製作を目指す事とした。
本年度は、この検出器製作の為の、ウェファボンディング技術の確立を目指した。2枚のウェファを圧力をかけて貼り合わせた状態で加熱し、接合を行った。様々な温度条件、加圧条件の下で製作を行い、結晶接合を得る事に成功した。接合が得られた素子について電気的な特性試験を行い、BIB型素子の特徴である非対称な電気特性を実現している事を確認し、且つ入射光に対して感度のある、検出器動作を実現している事を確認した。一方で、半導体ウェファ全面に亘る接合の実現には至っておらず、その結果検出器の感度としても理想的な値は得られていない。残された次年度の研究期間では、この接合条件に温度、圧力以外の種々の条件を加味し、安定した接合と、高感度検出素子製作の実現を目指す。
以上の内容は、平成18年度修士としてまとめ、発表した。また今後学会発表等も行って行く予定である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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