研究課題
基盤研究(C)
飛躍的な観測技術や検出装置の進歩により、それまでは全く知り得なかった宇宙の深遠部で、活発な星形成の兆候を示す莫大な数の銀河が観測されている。しかしながら、そういった天体が、我々の住む現在の宇宙に存在し、ハッブル系列などで分類され研究されてきた近傍銀河とどのように関連しあっているのか?これらは非常に基本的な問いかけにもかかわらず、明確な答えを我々はもっていない。本研究では、"高赤方偏移で発見されている天体が、近傍宇宙のハッブル系列を構成する銀河の進化経路の一側面を見ているに過ぎない"という仮説を掲げ、銀河の化学力学モデル(SCDモデル)という武器を駆使して、銀河の発生について詳細な理論模型を構築する。このような問題を取り扱う際には計算分解能が重要となる。銀河全体の重元素汚染過程を正しく計算するためには、そのサブスケールである超新星爆発の影響を力学的・熱力学的及び化学的な側面から正確に計算することが必須である。そこで、本研究では、2048x2048x2048点を用いた超高精度の大規模3次元流体シミュレーションを実行し、SCDモデルによる銀河形成の理論模型を構築する。そして、可視光、近赤外線波長による観測や、中間・遠赤外線、サブミリ波、電波、X線観測など多波長観測データを活用し、理論と観測の相互のフィードバックサイクルを活発におこないながら、銀河形成・進化の標準模型を完成させる。
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http://www.sciencemuseum.org.uk/antenna/galaxyformation/