研究課題/領域番号 |
18540243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
小池 千代枝 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (20097835)
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研究分担者 |
茅原 弘毅 大阪大学, 理学研究科, 招聘研究員 (70379296)
周藤 浩士 国立天文台, 光赤外研究部, 助手 (50300710)
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キーワード | 光学赤外線天文学 / 光物性 / 低温物性 / 星周塵 / 微粒子の形状 |
研究概要 |
星周塵の進化を明らかにするために、我々はこれまで星屑塵侯植物質の光学的性質を明らかにしてきた。その中でも特に、形状効果については理論的にはいろいろな形によりスペクトルは大幅に変化することは分かっているが、室内実験ではほとんど確認されていないので、形状効果がどのようにスペクトルに影響するかを第一目的とした。まず、最初は、forsteriteの形状効果を調べた。我々がこれまで室温から10Kまで変化させて測定してきたサンプル、すなわちバルクを揺り潰した不規則形状・室内実験で作成したカリフラワー形状・コマーシャルの楕円形状の3種類のデータ整理をしてさらに他のグループの球状の測定結果を比べてみた。全体のスペクトルは形状により異なり、ピークについては形状が丸くなるにつれて短波長側にシフトする傾向を示した。これはボールミルを使用して微粒子にして測定したイエナのデータとも傾向は一致した。これらの結果は特定研究のダスト班の研究会で報告した。さらに、ボールミルの効果を調べるためにボールミルの回転数、時間、ボールの数などのバラメータを変化させて形状を電顕で調べたが、予想より形状変化ははっきりしなかった。ただ、回転時間が長くなるとサイズは一定になることは分かった。スペクトルヘの変化はスタート時に比べれば、わづかにピークは短波長側にシフトすることは確認したが、これがサイズ効果か、形状効果かの区別まで至らなかった。次年度はさらに回転時間を長くして試みる予定である。 Enstatiteについては1mmサイズの小さいバルクしか手にはいらなかったので、この反射率の測定をspring8の分光計を使用して室温から低温まで各軸について測定した。このデータより光学定数を導出して形状効果の計算を現在行っている。40・45μm領域の観測との比較では形状効果をいれないと説明できないことが明らかになった。
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