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2006 年度 実績報告書

実験室で宇宙を作れるか?

研究課題

研究課題/領域番号 18540248
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山形大学

研究代表者

坂井 伸之  山形大学, 地域教育文化学部, 助教授 (00267402)

キーワードインフレーション / ブラックホール / 磁気モノポール / 一般相対性理論 / 量子重力理論
研究概要

本研究では、「実験室で定常な粒子からインフレーション宇宙を作れるか?」という問題に取り組み、インフレーション宇宙論、ブラックホール物理学、量子重力理論の検証と進展を目指している。今年度の研究成果は次の2つである。
1 磁気モノポールから宇宙を作る新しいプロセスの発見
磁気モノポールの古典的及び量子的ダイナミクスを解析し、ある条件を満たす定常なモノポールは、外部からエネルギーを加えることにより、或いは量子トンネリングによって自発的に、無限に膨張するインフレーション宇宙になることを発見した。この成果が米国のPhysical Review誌に掲載されると、欧米の科学雑誌数社から取材があり、そのうち英国のNewScientistではA.Guth(MIT)の推薦でトップ記事として紹介され、その中でA.Linide(Stanford)等の研究者から高く評価されている。
2 非位相的ソリトン(Qボール)の基本的性質の解明
多くのU(1)スカラー場で現れる非位相的ソリトン解(Qボール)について解析し、安定性やダイナミクス、重力の効果等の基本的性質を明らかにした。その中で、重力の効果が大きくなるとインフレーションが起こるという先行研究は誤りで、多くの場合にブラックホールになることが明らかになり、実験室で宇宙を作るモデルとしては否定的な結果であった。しかしながら、宇宙のバリオン生成やダークマターを説明するモデルとしては有力で、宇宙論的に重要な結果と言える。この成果は日本物理学会や国際会議「一般相対論と重力」等で口頭発表された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Gravitating Q-balls2007

    • 著者名/発表者名
      Nobuyuki Sakai, Misao Sasaki
    • 雑誌名

      Proc. 16th Workshop on General Relativity and Gravitation (印刷中)

      ページ: 4

  • [雑誌論文] Qボールとダークマター2007

    • 著者名/発表者名
      坂井伸之
    • 雑誌名

      素粒子論研究 第108巻(印刷中)

      ページ: 5

  • [雑誌論文] Is it possible to create a universe out of a monopole in the laboratory?2006

    • 著者名/発表者名
      N.Sakai, K.Nakao, H.Ishihara, M.Kobayashi
    • 雑誌名

      Physical Review D 74・2

      ページ: No.024026 全10

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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