研究概要 |
伊藤は,D3ブレーン上の低エネルギー有効相互理倫である超対称ヤンミルズ理倫における様々な階数の一定R-R背景場中の効果を超弦理倫の散乱振幅から計算し,その幾何学的な意味を考察した。 N=2超対称性を持つ理論の場合において、R-R 5-形式の効果は、超空間の非可換変形として理解されることがわかっているが、その結果を,超空間的な定式化が十分に理解されていないN=4理論の場合に初めて拡張し、その構造を調べた。その結果R-R場により誘導されるポテンシャルによりスカラー場の配位にファジイ球の真空構造があることを見出した。さらにR-R 3形式の変形効果を調べ、非可換超空間とは質的に違う新しい変形された場の理論が得られることを示し,その変形された超対称性について考察した。この変形効果は幾何学的には結合定数を超場に拡張することにより解釈されることを示した。 稲見は、AdS/CFT対応とホログラフィの考え方をQCDに応用し,バリオンの模型を提案した. 核子共鳴のスペクトラムが計算できる.さらに標準模型を越える模型への応用も模索中である. また非可換超空間に基づく新しいタイプの超対称性場の理論を作り,その繰り込み可能性を1/N展開で調べた.
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