研究概要 |
今年度は有限群Q6に基づくフレーバー対称性を持つ,標準理論を拡張した超対称モデルについて集中的に研究を行った。特に,新たなFCNC反応が寄与するB中間子の質量の差の計算をQCD補正も考慮にいれ計算した。その結果,FCNCを起こす中性のヒッグス粒子の質量の下限が500GeVであり,大型加速器LHCで観測可能な範囲に入っていることが分かった。これら結果は,標準理論を超える素粒子論の発展に大きな影響を与えるものであると期待できる。また,離散的フレバー対称性の量子異常の場の理論的かつ現象論的帰結について調査を行った。特に,超弦理論で現れるフレバー対称性について考察を行った。 これらの研究成果を,2007年1月ホンコン大学と2008年1月熱海で開催された国際会議で発表を行った。
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