研究課題/領域番号 |
18540270
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤田 佳孝 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (60093457)
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研究分担者 |
民井 淳 大阪大学, 核物理研究センター, 准教授 (20302804)
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キーワード | 元素合成 / ニュートリノ起源の反応 / ガモフテラー遷移 / (3He,t)反応 / 高エネルギー分解能 / 超新星爆発 |
研究概要 |
宇宙のマクロで静的な骨格は、重力で形成されている。しかしミクロで動的な側面、例えば元素合成、に目を向けると、以外にも弱い相互作用の働きが大きい事に目をみはる。特に超新星爆発時のような過激な状態での、ニュートリノ起源の元素合成メカニズムの解明に注目が集まっている。元素合成のシナリオによると、鉄より重い(質量数の大きな)ウランまでの元素の起源は、相当部分がこの超新星爆発に求められており、宇宙空間で起こる最も重要な出来事の一つである。 ニュートリノ起源の元素合成においては、pf-殻核からのフェルミ遷移、ガモフテラー(GT)遷移が重要な役目を果たすが、ニュートリノが関わる弱い相互作用それ自身を使う実験から得られるこれらの遷移に関する情報は、相互作用の弱さゆえに非常に少ない。一方強い相互作用を使う荷電交換反応において、(1)中間エネルギーの入射ビームを使う、(2)散乱角度0度での実験を行う、事によりGT遷移が選択的に励起される事がわかり、研究可能なエネルギー領域が大幅に広がった。更に本研究では、(3He, t)反応と磁気分析器を用いた高いエネルギー分解能の研究を大阪大学・核物理研究センターで行い、GT遷移の詳細を調べる事が出来た。 更にGT遷移強度の絶対値を得る為には、荷電類似なβ崩壊を使った規格化が必要となる。その為のpf-殻核からのβ崩壊測定をドイツ・GSI研究所で行った。Geクラスター検出器の高い測定効率により、遅延γ線が粒子崩壊閾値近くの高励起状態まで測定でき、規格化の為の基礎的なデータを得ると共に、原子核における荷電対称性についても重要な知見を得る見通しがついた。
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