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2007 年度 実績報告書

パイ中間子系におけるレプトン対象性の検証実験

研究課題

研究課題/領域番号 18540274
研究機関大阪大学

研究代表者

吉田 誠  大阪大学, 大学院・理学研究科, 特任研究員 (70379303)

研究分担者 佐藤 朗  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教 (40362610)
青木 正治  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (80290849)
キーワード素粒子物理 / パイ中間子 / レプトン対称性 / 読み出し回路 / フラッシュADC
研究概要

本研究は、稀なπ→eν崩壊の崩壊比を精密測定することで素粒子物理学の標準理論を検証し、未知の新物理を探索することを目的とする。崩壊比の精密測定には、パイオン停止標的中でπ→μν崩壊事象を同定する必要がある。平成19年度は、平成18年度に開発した500MHz波形読み出しシステムを使って、カナダTRIUMF研究所においてターゲットカウンタのビームテストを行い、さらにより効率的なデータ収集を可能にするための改善を施した。
本実験では複数のカウンタからの信号を同時に計測するため、トリガー時刻に対して各信号記録間に時間不定性があってはならない。複数フラッシュADCチャンネルの同期運転のために、ADCカードのリセットのタイミングを微調整した。また、本システム以外の様々なデータ記録システムが混在する実験において、本システムでデータを記録開始するのに必要なトリガー信号は、検出器の信号よりも送れて配られる。フラッシュADCでは一度に8マイクロ秒の波形情報を記録できるが、このような遅延トリガー信号に対処するため、フラッシュADCで信号を随時記録しておき、古いデータを捨てながらトリガー信号を待つような機構をフラッシュADCカード上に実装した。
TRIUMF研究所におけるビームテストにおいて、トリガーレートは本システムを含む実験全体のデータ取得システムの限界に達した。平成20年度以降の物理ランではより効果的にデータ収集する事が望まれるため、本フラッシュADCシステムにおいても改良を施した。データ転送速度を改善するため、フラッシュADCカード上のFPGAにおいて逐次データ解析を行い、不要なデータを省くような機構を実装した。その結果、2kHzだったデータ取得レートを13kHzにまで高めることに成功した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Pion Decay-Mode Tagging in a Plastic Scintillator Using COPPER 500-MHz FAGC2007

    • 著者名/発表者名
      Kaoru Yamada, et. al.
    • 雑誌名

      IEEE TRANSACTIONS ON NUCLEAR SCIENCE Vol.54,No.4

      ページ: 1222-1226

    • 査読あり
  • [学会発表] π^+^→e^+^v_e_崩壊分岐比測定実験PIENUの準備状況2007

    • 著者名/発表者名
      山田薫
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2007-09-24
  • [学会発表] π^+^→e^+^v_e_崩壊分岐比測定実験PIENUのためのCOPPER 500MHz Flash-ADC Systemの開発2007

    • 著者名/発表者名
      室井章
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2007-09-23

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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