研究概要 |
本研究の主要な目的は, 低次元反強磁性量子スピン系において, 空間的格子構造に起因するボンドの変化とフラストレーションの相乗効果を理論的(解析的および数値的)に調べることにある. 量子スピンのHeisenbergモデルにおいて, 微妙な格子構造の変化が, 例えばボンド交代(bond alternation あるいはbond dimerization)や3量体的スピン相互作用(trimerization), などのボンド変化や, 相互作用のフラストレーションをもたらす. 以上のような状況に鑑み, ボンド変化とフラストレーションの競合と協力を種々のモデルで調べ, 実在物質の磁気的性質の解明, あるいは物質合成や探索の指針を与える.
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