• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

量子エンタングルメントと量子ゲーム

研究課題

研究課題/領域番号 18540384
研究種目

基盤研究(C)

研究機関高知工科大学

研究代表者

全 卓樹  高知工科大学, 工学部, 教授 (60227353)

キーワードゲーム理論 / 量子戦略 / 量子情報 / エンタングルメント / シュミット分解 / 量子的利他性
研究概要

(1)ゲーム理論を量子的設定の適用した理論である量子ゲーム理論の、首尾一貫した定式化が、著者によって最近、T.Cheon and I.Tsutsui,"Classical and quantum contents of solvable game theory on Hilbert space", Phys.Lett.A348(2006)147-152にて行われている。この定式化を用いて、様々なタイプのゲームの量子晩についてそのナッシュ均衡界の構造を調べ、分類する事を行った。
(2)量子ナッシュ均衡においてエンタングルメントの果たす二つの役割について、各種のタイプのゲームについてそれぞれ解明した。一つは「利他性」をもった修正されたゲームとして古典的に解釈可能な項によって表され、他の一つは量子的干渉の結果による利得函数の修正を表す項として表現される。
(3)上記め定式化と相補的な、量子ゲームの一般的定式化を与える「シュミット分解された状態」を用いる方法を開発した。これは手法の特性から、2プレイヤーのゲームなら、戦略の数を問わずそのまま適用する事ができる事を示した。
さらにこの方法を用いたときに、量子戦略のなかのエンタングルメント成分を直接的に同定できる事を示した。
(4)シュミット分解された状態を用いる量子ゲームの定式化において、量子干渉項の現れ方の各種ゲームにおける評価から、量子干渉項の存在が、そのまま「量子的非局所性」と直接的に関連しているらしいという示唆を得た。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Irregular dynamics in a solvable one-dimensional quantum graph2006

    • 著者名/発表者名
      P.Hejcik, T.Cheon
    • 雑誌名

      Physics Letters A 356

      ページ: 290-293

  • [雑誌論文] 特異点と一次元量子論2006

    • 著者名/発表者名
      全 卓樹, 筒井 泉
    • 雑誌名

      別冊・数理科学「量子の新世紀」

      ページ: 197-207

  • [雑誌論文] Game theory formulated on Hilbert space2006

    • 著者名/発表者名
      T.Cheon
    • 雑誌名

      AIP Conference Proceedings 865

      ページ: 254-260

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi