研究概要 |
光量子情報システムの解析と最適化に関する20年度の成果は以下の通り. 1.本研究で開発した方法によって,北海道大学のグループで実現されたエンタングルメントフィルターを解析した.データ解析の結果,このフィルターは独立に生成された光子間にエンタングルメントを形成できることが示された.実験を詳細に解析し,実験上の問題点を同定した.これらを元に,フィルター性能を高める実験が進められている. 2.実験的に観測されている4光子干渉の位相感度を詳細に解析し,下方変換によって生成された光子間の干渉によって形成される多光子状態の堅牢性を調べた.この結果,入力光が経路対照性において純粋な状態である限りにおいては,通常の2経路干渉は不確定性関係によって決まる最大の位相感度を達成する上で十分であることが明らかになった. 3. d-モード干渉パターンの単一スキャンから空間モードに関する量子状態を再構成する方法(単一スキャントモグラフィー)を考案し,下方変換によって生成された光子対をマルチスリットを通過させることで形成されるエンタングルしたquditの実験に適用した.qutrit対の81個の密度行列要素の再構成を達成した. 4.量子過程分析にたいする弱い量子測定の有用性を調べた.このために,弱い量子測定計測のための新しい光回路の構成を開発した.
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