中間分子媒介による協奏的過程の速度定数に関する一般表式の理論を構築し、その過程における種々相を実現する人工系での実験事実を統一的に説明した。その一般表式に立脚して、緑色植物と藻類の光合成初期過程において重要な次の三過程が中間分子媒介による協奏的過程になっていることを明らかにすると共に、それらの速度定数を計算し、観測データを説明した。それらは、光化学系IIにおいてアンテナ系より捕獲した励起エネルギーを反応中心における電荷分離状態形成により固定する過程、その状態からときたま電荷再結合してスピン三重項状態ができる過程、およびその三重項状態は活性酸素を発生させ有害なので、その状態を速やかに除去する過程である。
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