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2007 年度 実績報告書

新しいシミュレーション法を用いたコロイド分散系の非平衡現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18540405
研究機関京都大学

研究代表者

山本 量一  京都大学, 工学研究科, 准教授 (10263401)

キーワード計算物理 / 物性理論 / モデル化 / 流体 / コロイド / 並列計算
研究概要

微粒子分散系のこれまでのシミュレーションでは、個々の粒子間に働く流体力学相互作用に対して大幅な近似を用いることが普通であったが、我々が開発したSP法に基づく直接数値計算(DNS)を実装したプログラムのKAPSELでは、そのような近似を用いることなく微粒子分散系をシミュレーションすることが可能である。今年度は並列化による大規模計算の実現とその応用について大きな成果があった。現在、マルチコアを搭載した計算機が一般になってきており、その価格比性能は著しく高い。この計算機を用いて、大規模・長時間計算を効率よく実行するには並列計算を行う必要がある。本研究では、本年度KAPSELを並列計算に対応すべく、OpenMPを用いて並列化を試みた。OpenMPでは並列実行領域を大きく取ればとるほど効率が良くなるので、各ループの最も外側のループに対して並列領域を指定するようにした。また、各粒子に対する計算を行うループでは、データの競合を防ぐために並列化した場合に生成する各スレッドごとに変数のプライベート化を行なった。多粒子系の計算においては、粒子間相互作用の計算だけで全実行時間の半分以上を消費してしまい、OpenMPを用いて並列化しても効率が低下してしまう。そこで、計算量を粒子数の一乗のオーダーにとどめておくLinked List法を実装した。その結果、これまでに全計算量の95%以上を並列化することに成功し、8コア計算機で5.4倍の速度を実現することが出来た。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Strict simulations of non-equilibrium dynamics of colloids2007

    • 著者名/発表者名
      Ryoichi Yamamoto, Kim kang, and Yasuya Nakayama
    • 雑誌名

      Colloids and Surfaces A: Physicochemical and Engineering Aspects 311

      ページ: 42-47

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Smoothed Profile法によるコロイド系の直接数値シミュレーション2007

    • 著者名/発表者名
      名嘉山祥也, 金鋼, 山本量一
    • 雑誌名

      粉体工学会誌 44

      ページ: 191-197

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 液晶の計算機シミュレーション2007

    • 著者名/発表者名
      山本量一, 米谷慎, 奥薗透, 福田順一
    • 雑誌名

      液晶 11

      ページ: 259-266

    • 査読あり
  • [学会発表] Direct numerical simulations of colloidal dispersions: electrophoresis, thermal fluctuations, shear thickening,2008

    • 著者名/発表者名
      Ryoichi Yamamoto
    • 学会等名
      International Symposium"Frontiers of Advanced Particle Handling Science"
    • 発表場所
      京都市
    • 年月日
      2008-01-28
  • [備考]

    • URL

      http://www-tph.cheme.kyoto-u.ac.jp/kapsel/

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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