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2007 年度 実績報告書

夏季モンスーンのオンセットの変動機構と予測可能性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18540432
研究機関富山大学

研究代表者

川村 隆一  富山大学, 理工学研究部, 教授 (30303209)

研究分担者 植田 宏昭  筑波大学, 生命環境科学研究科, 講師 (70344869)
松浦 知徳  独立行政法人防災科学技術研究所, 総合防災研究部門, 研究員 (10414400)
飯塚 聡  独立行政法人防災科学技術研究所, 総合防災研究部門, 研究員 (40414403)
キーワードモンスーン / オンセット / 台風 / 大気海洋相互作用 / 大気陸面相互作用 / 遠隔伝播
研究概要

熱帯降雨観測衛星に搭載された雷観測装置のデータを用いて、夏季インド・東南アジアモンスーンのオンセット前後の雷活動を調査した。バングラデシュなどの陸上地域では、顕熱加熱が主導的な役割を果たすプレオンセット循環が卓越している時に、雷活動が活発化し、下層の相当温位差で定義された対流不安定指標の大小と良い対応が見出された。ベンガル湾や南ジナ海などの海上では、むしろ潜熱加熱が主導的なオンセット循環が卓越する時期と対応して、雷活動が活発化する傾向にある。また、雷活動の地域性を詳しく調べたところ、地域によってはプレオンセット期の雷活動とオンセット後のモンスーン前半期の降水量と良い対応関係があることがわかった。今後事例数を増やして詳細な解析が必要である。
夏季東アジアモンスーンの変動特性とそのメカニズムについても解析を行った。台風熱源が遠隔伝播パターンを励起することで,日本東方において高気圧が発達し,台風に伴う低圧部との間で東西気圧傾度が強化される.その結果として,低緯度域からの暖湿気流が促進され,太平洋沿岸地域で大雨が生じやすくなる.台風が日本から遠く離れた海域にあっても,台風が南からの水蒸気供給を促すことで,梅雨前線や秋雨前線を活発化させるという説明を天気解説としてよく聞くが,南からの水蒸気供給という現象に,実は台風が遠隔伝播パターンの励起を通して日本東方の高気圧を遠隔的に強化するという重要なプロセスが隠されていることが明らかになった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 日本における竜巻発生の環境場と予測可能性2008

    • 著者名/発表者名
      桜井 渓太
    • 雑誌名

      天気 55

      ページ: 7-22

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dynamical link between typhoon activity and the PJ teleconnection patten from early summer to autumn as revealed by the JRA-25 reanalysis2007

    • 著者名/発表者名
      Yamada, K.
    • 雑誌名

      Sci.Online Lett.Atmos 3

      ページ: 65-68

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 夏季の北陸地方のフェーン発現日における地上風系とGPS可降水量の日変化特性2007

    • 著者名/発表者名
      大橋 喜隆
    • 雑誌名

      天気 54

      ページ: 541-554

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本の夏季の異常気象と地球温暖化2007

    • 著者名/発表者名
      川村 隆一
    • 雑誌名

      月刊海洋 号外46

      ページ: 83-94

  • [学会発表] Combined effects of teleconnection pattems on the East Asian summer monsoon variability2007

    • 著者名/発表者名
      Kawamura, R.
    • 学会等名
      Asia Oceania Geosciences Society 4th annual meeting
    • 発表場所
      Bangkok(バンコク)
    • 年月日
      2007-08-01

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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