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2006 年度 実績報告書

帯磁率異方性が示す粒子配列の決定要因-X線CT法と薄片の自動画像解析法による検証

研究課題

研究課題/領域番号 18540457
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪工業大学

研究代表者

横川 美和  大阪工業大学, 情報科学部, 助教授 (30240188)

研究分担者 林田 明  同志社大学, 工学部, 教授 (30164974)
成瀬 元  京都大学, 理学(系)研究科, 助手 (40362438)
キーワード粒子配列 / X線CT法 / 帯磁率異方性 / 薄片 / 平行葉理 / プレーンベッド / 砂床上昇速度 / 水路実験
研究概要

本研究は,従来行われている砂粒子以下の細粒堆積物の粒子配列解析法の中で最も簡便な帯磁率異方性(AMS)測定について,薄片の自動画像解析法による粒子配列の解析とX線CT法との比較を行ない,AMSを決定する要因を探ることを目的とする.解析対象として特に平行葉理堆積物を取り上げ,砂床上昇速度が平行葉理の形成および粒子配列に与える影響を明らかにする.
まず初めにプレーンベッド形成領域で堆積物供給量すなわち砂床上昇速度を変化させて平行葉理を形成する実験を行った.その結果,砂床上昇速度が10cm/minに達しても平行葉理が形成されることが確認された.砂床上昇速度の増加に伴って平行葉理の幅が増加し,葉理の境界はシャープな境界から漸移的な境界へと変化する.一方,薄片の自動画像解析では,粒子数マッピングや粒度分布の変化から平行葉理を認識できることがわかった.
X線CT法によりこれらの実験平行葉理堆積物の粒子配列を調べた結果,全体としては,流れに長軸が平行で水平あるいは上流側へ緩く傾く粒子,および,流れに直交して水平な粒子が卓越していた.長軸の上流側への傾きの平均値には,砂床上昇速度の変化に対して非常にわずかな変化しか見られなかった.粒子の形と向きを組み合わせて卓越した集団を探す5次元クラスター解析の手法を用いて解析すると,どの条件でも流れに平行でほぼ水平ないしは上流側へ緩く傾くクラスターと流れに直交して水平なクラスターが見られた.しかし,クラスターを形成する粒子の形状は,給砂量の最も多い場合と少ない場合で異なる.すなわち,給砂量が形と向きの組み合わせに影響を及ぼしていると考えられる.
さらに同じサンプルについて薄片の自動画像解析法とAMS測定を行った結果,薄片の自動画像解析法とX線CT法で求められた長軸方向の平均値はほぼAMS楕円体の長軸と一致することがわかった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 堆積物供給量が3次元粒子配列に与える影響 : X線マイクロトモグラフィーによる3次元粒子像の取得と解析2007

    • 著者名/発表者名
      西尾匡史
    • 雑誌名

      堆積学研究 64号(印刷中)

  • [雑誌論文] Features of parallel lamination related to the bed-aggradation rates : An experimental study2007

    • 著者名/発表者名
      Miwa Yokokawa
    • 雑誌名

      Proceeding of 5th IAHR Symposium on River, Coastal and Estuarine Morphodynamics (RCEM.2007) (印刷中)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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