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2006 年度 実績報告書

軟体動物の貝殻基質タンパク質の機能解析とその古生物学的応用

研究課題

研究課題/領域番号 18540460
研究種目

基盤研究(C)

研究機関筑波大学

研究代表者

更科 功  筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 研究員 (90375444)

キーワードバイオミネラリゼーション / 基質タンパク質 / 軟体動物 / 硬組織 / 殻 / RNAi / メガイアワビ / コラーゲン
研究概要

軟体動物の殻内タンパク質の機能解析を行うため、殻内タンパク質遺伝子の塩基配列および殻内たんぱく質の一次構造の決定を行った。種は、入手・飼育の容易さから日本産のメガイアワビを選定し、その外套膜(殻を形成する組織)由来のcDNAから遺伝子ハンティングを行った。その結果、オーストラリアのウスヒラアワビで同定された殻内タンパク質であるPerlucin、Perlustrinは、メガイアワビでは各々2つのタイプがあることが明らかとなった。系統解析の結果、Perlucinではメガイアワビとウスヒラアワビが分岐した後に、Perlnstrinではメガイアワビとウスヒラアワビが分岐する前に遺伝子重複が起きて2つ目のタイプが生じたことが示唆された。ヒラマキガイで同定された殻内タンパク質であるDermatopontinもメガイアワビで同定されたが、系統解析およびRT-PCRによる発現解析の結果、メガイアワビでは殻内タンパク質ではないことが示唆された。アコヤガイで同定された殻内タンパク質であるNacreinは、メガイアワビでは2つのタイプがあることが明らかとなり、RT-PCRによる発現解析の結果、メガイアワビにおいても殻体形成への関与が示唆された。さらに、メガイアワビの殻体から抽出した水溶性タンパク質の1つについて、エドマン分解によりN末端アミノ酸配列を決定し、不溶性有機質については質量分析によりコラーゲンの部分配列が推定された。また、インジェクションにより死亡したり殻形成が阻害されないこと、テトラサイクリンが殻に取り込まれ殻成長の指標として使用できることなどを確認する、機能阻害実験(RNAi)のための基礎実験を行った。
今年度は遺伝子ハンティングも継続しつつ、構造の分かった遺伝子から順次、機能阻害実験(RNAi)を開始する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Skeletal matrix proteins of invertebrate animals : Comparative analysis of their amino acid sequences.2006

    • 著者名/発表者名
      Isao Sarashina, Kazuyoshi Endo
    • 雑誌名

      Paleontological Research 10

      ページ: 311-336

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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