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2007 年度 実績報告書

赤道太平洋のENSO現象に伴う水温躍層変動と円石藻群集変化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18540466
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

田中 裕一郎  独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報研究部門, 研究グループ長 (50357456)

キーワード環境分析 / 気候変動
研究概要

西赤道太平洋の西カロリン海盆とオントンジャワ海台で採取されたコアについて,セジメントとラップ試料の解析結果から栄養塩の供給時に増加する種に着目して,過去25万年前以降の環境変遷と海洋構造変化について解析を行った.その結果,西カロリン海盆より顕著な変化がオントンジャワ海台コアで認められた.特に,酸素同位体ステージ3,5,5/6境界で同種の産出頻度が高いことが認められた.西カロリン海盆では,セジメントトラップでは,同種の多産は,冬季に限られていることからコアにみられた同種の多産は,より冬季の影響を反映した結果と推測される.
また,オントンジャワ海台で採取されたコアは,中央太平洋水塊と西太平洋暖水海域との境界に位置しており,ラニーニャ時には,その境界域で栄養塩が高くなることが報告されている。これまでの研究から,同種は,西赤道太平洋暖水隗域では,有光層の下部に生息し,中央赤道太平洋では,水温躍層の浅海化に伴って,その生息深度も浅くなり亜表層に生息することが明らかとなっている.したがって,この生息環境を考慮すると,この種の生産が高くなった時期は,中央水域に位置していた栄養塩の豊富な海域がより西側に移行し,結果として,中層へ栄養塩が高くなることが報告されている。これまでの研究から,同種は,西赤道太平洋暖水隗域では,有光層の下部に生息し,中央赤道太平洋では,水温躍層の浅海化に伴って,その生息深度も浅くなり亜表層に生息することが明らかとなっている.したがって,この生息環境を考慮すると,この種の生産が高くなった時期は,中央水域に位置していた栄養塩の豊富な海域がより西側に移行し,結果として,中層へ栄養塩が供給されたことによると考えられ,この時期は,水温躍層の浅くなるような海洋の鉛直構造に変化があったと推測される.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 北西太平洋親潮・混合水域の円石藻・珪藻フラックスの季節変動2007

    • 著者名/発表者名
      田中 裕一郎・桑田 晃・嶋田 智恵子
    • 学会等名
      日本海洋学会秋季大会
    • 発表場所
      琉球大学
    • 年月日
      2007-09-27

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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