この研究では、運動論的な立場から磁気再結合にっいて理論的な解析を行った。これまで電磁流体として扱われてきた磁化プラズマをプラズマ衝撃波として扱い、さらに、磁気再結合のモデルとして、二つの磁化プラズマ衝撃波が正面衝突する場合を考えた。研究の初期として、粒子軌道を解析し、粒子のエネルギー利得を導出した。また、電磁場の形成や粒子捕捉・加速の数値解析から、高エネルギーのプラズモイドが発生する機構が明らかになった。 上記の結果を日本物理学会2007年春季大会において中間発表を行った。 発表題目「磁気再結合の運動論敵モデルと高エネルギー粒子精製機構」 今後、宇宙の大規模磁気再結合から太陽フレア・地球磁気圏尾部、さらにはZピンチやΘピンチなどの実験における磁気再結合までも対象として、そこで生成される低・中・高エネルギーを説明できる加速機構を明らかにし、論文にまとめる予定である。 ロ磁化プラズマ衝撃波が正面衝突する場合をモデル化して電磁場を設定した。 ロ衝突によって形成される磁気中性面において、選択的に加速される粒子のエネルギー利得を導出した。 ロエネルギー利得のパラメタ依存性を求めた(衝撃波の速度の3乗に比例、磁力線の曲率半径の2乗に反比例、粒子の初期位置の1乗に反比例)。 ロ磁気中性面中央からプラズモイドの発生を確認した。 ロ今後、得られた結果をまとめ、学会や国際会議において発表し、論文にまとめる予定。
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