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2006 年度 実績報告書

後期遷移金属触媒によるエノレートを経由する不斉アルドール反応

研究課題

研究課題/領域番号 18550038
研究種目

基盤研究(C)

研究機関高知大学

研究代表者

清岡 俊一  高知大学, 理学部, 教授 (00036584)

キーワード不斉アルドール反応 / 後期遷移金属触媒 / Pdエノレート / Pdスパルテイン錯体 / Ptエノレート
研究概要

ジカチオン性(BINAP)Pd触媒の新しい簡便な調製方法を確立することができた。
(BINAP)PdCl_2とAgSbF_6(2当量)をモレキュラーシーブス3A共存下で脱水DMF中で撹拌した後、そのままアセトフェノンからのシリルエノールエーテルとアルデヒドを加えることで、ほとんど以前に報告された複雑な反応操作にもとづく結果と比べて、不斉収率の低下なく高化学収率で対応するアルドール生成物が得られた。キラル配位子をBINAPからsparteineに代えて同条件下で反応させて、不斉収率でより優れた結果を得た。これは新しい反応である。非常に興味ある知見として、ジカチオン性(BINAP)Pdと(sparteine)Pdの触媒としての働きに著しい違いがあることが判明した。すなはち、ジカチオン性(BINAP)Pd系ではプロピオフェノンからのシリルエノールエーテルでは全く反応しないが、ジカチオン性(sparteine)Pdでは反応が進行した。その結果として、いままでPd-catalyzed asymmetric aldol reactionにおいて達成されていない鎖式立体制御の研究が展開可能であることが明らかになった。さらにまた、ジカチオン性(sparteine)Pd系触媒ではケトンに対しての不斉アルドール反応が起こることを見出した。3級アルコールを不斉構築することは従来非常に困難であったから、この展開は価値がある。
以上のように、Pd-catalyzed asymmetric aldol reactionの新しい簡便な反応操作の確立のもとで、sparteineをキラル配位子とした有効な反応系が誕生した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Dicationic ((-)-sparteine)palladium-catalyzed enantioselective aldol reaction2006

    • 著者名/発表者名
      Kiyooka, S. -i.
    • 雑誌名

      Tetrahedron Letters 47

      ページ: 4453-4456

  • [雑誌論文] Dicationic (BINAP)palladium-catalyzed enantioselective aldol reaction2006

    • 著者名/発表者名
      Kiyooka, S. -i.
    • 雑誌名

      Tetrahedron Letters 47

      ページ: 4453-4456

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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