これまでに、層状ホスト化合物として、化学合成サポナイト(商品名スメクトンSA)について検計を行なってきた。その組成式は[(Si_<7.20>A1_<0.80>)(Mg_<5.97>A1_<0.03>)O_<20>(OH)_4]^<-0.77>・(Na_<0.49>Mg_<0.14>)^<+0.77>で表せられる。組成式の下線部分が表面四面体層の組成を意味している。この構造の表面四面体層のSiがA1に同形置換することで、負電荷を帯びている。スメクトンSAでは、全Siのうち10%がA1に置換している。本研究では、このホスト材料と組み合わせるポルフィリン分子について、その構造を変化させた時の効果について検討した。分子内にカチオンを4個有するもの、8個有するもの、カチオンを2個、アニオンを2個有するもの、計三種について検討した。得られた飽和吸着量から判断すると、ポルフィリンの数が多いほど、分子間距離は広がり、アニオンを有するポルフィリンでは分子間距離が小さくなることが明らかとなった。
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